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ラベンダー系統の遺伝子構成 

前回、世の中には、ムラサキ色の生き物が沢山あるといいました。

IMG_0579 (2)
アラバマレインボーシャイナー

今回は、ムラサキの発色メカニズム(これは難しい^^;)へ行く前段階として、数年前に弊社で固定したムラサキ色のグッピー、「ラベンダー系統」についての解説をしたいと思います。

IMG_8368.jpg
ラベンダーグラス

ラベンダー系統を飼育してくれている方がどれだけいるか分かりませんが、遺伝子構成が不明な方もいるようですので、詳しく紹介したいと思います。

ラベンダー系を飼育している方で、こんな経験はないでしょうか?

①ラベンダー同士の交配で、ムラサキ系と青系が出る。
②ラベンダーグラスの♂とガラスのブルーグラスの♀を交配すると、F1は全てラベンダーになる
③同じ交配で、半分はムラサキ系で半分は青系になる。
④ラベンダーグラスの♂とブルーグラスの♀の交配で、ムラサキ、青、赤の3色に分かれる。

このような交配結果を、素直に遺伝子記号で当てはめると????になる人は多いかと思います。
このようなことがなぜおきるのか?

これは、ラベンダー表現が複数の遺伝子からなりたっているからです。

IMG_0530.jpg
コーラルラベンダーアメリカンホワイト

まず、ラベンダーを表現する為に前提となる因子を紹介します。

それはアイボリー因子をホモで揃えることです。遺伝子記号で書くとiiですね。

これは、赤を消す手段です。
Rrでも赤消しができますが、ヘテロ型はどうしても分離してしまうので、ムラサキ系統の固定品種を産み出す出発点としてアイボリーを選びました。

勿論アイボリーだけでは、ムラサキにはなりません。もう一つ必要な因子があります。

これは、今まで知られていなかった因子です。

これをかりに「U」としておきます。なぜUかというと、働きがまだunknown 「不明」ということで。
Uは決定の遺伝子記号ではないので、勝手に使用しないようお願いします。「決めてしまえ」という指摘もあるかもしれませんが、どうしても確かめたい交配が終わっていないので、もう少し待って下さい。今年中には、記号を決めます。

iiにUが入って始めてムラサキになるのです。

p-9725.jpg
Y型プラチナタキシードラベンダーモザイク

Y型プラチナタキシードラベンダーモザイク
Y型プラチナタキシードラベンダーモザイク 2013年3月3日現在の画像
※こちらの品種は、ペアで販売可能です。欲しい方がいましたら、遠慮無くお問い合わせ下さい。

では、この「U」因子は劣性なのでしょうか優性なのでしょうか?

実は優性です。

つまり、Uがヘテロでもホモでもムラサキになるということです。

Uの優性形質が、ラベンダーの固定をやっかいにしている理由になります。
なぜかというと、ヘテロでもムラサキになる為に、Uがホモで揃った個体を表現型から見つけることが不可能だからです。(固定するには、全てホモ化する必要がある)

方法としては、当たり♂(Uがホモ)を探す検定交配をした後に、Uをホモで持ってそうな♀に総当たり交配して当たり♀を探していくという地道な作業の積み重ねになります。

しかも、F1では一見固定されてように振る舞われるので、可能性のありそうな個体群をF2まできちんととる必要があります。

近親交配ばかり続けるとまた別の問題が出てきますし、もともとムラサキを発見したのがモザイクからだったので、グラス化するにはUを持っていない系統との戻し交配もする必要があります。

優性形質Uと劣性形質のiを両方ホモで揃えながら、尾ビレの柄も変更していくのは、とにかく非常に面倒なのです。

結局固定したラベンダーグラスをリリースするまでに3年かかりました。

以上をまとめると、固定されたラベンダーの遺伝子型は次のようになります。

RRiiUU

+/+ i/i U/U こっちの方が分かりやすい人がいるかも?

言い換えると、
「ラベンダーの遺伝子構成は、常劣アイボリー遺伝子がホモで、常優性因子のU(仮称)がホモで揃った系統です。」



※Uは決定記号ではありません。仮説明に便利なので、今後不明なものにも便宜的に使っていくつもりです。

p-4186.jpg
コーラルラベンダーグラス

では、ラベンダーの交配の中で出てくるちょっと?の交配結果を再度みてみます。

①のケース
これは、Uがホモで揃っていないラベンダー系を入手した場合です。Uu型のラベンダーも恐らく流通している可能性があります。これは元親が揃っていたとしても、世代を重ねるなかでUが壊れることもあるからです。

②のケース
これは、ラベンダーグラスとガラスのブルーグラスの構成がU以外同じだから当然優性のUが働いてラベンダーになるわけです。

③のケース
これは、ラベンダーのUがヘテロだった場合です。

④のケース
これは、U因子がRr型でも独立して働く為です。つまりアイボリーが揃っていなくてもムラサキにする力を持っています。
ムラサキのグラスとブルーグラス
左がブルーグラス 右がRrUuIi型のムラサキ系統グラス

極端な話し、弊社の固定されたラベンダーグラスとブルーグラスからでてくるブラオを交配するとF1は全てムラサキのグラスになります。※確認済み にわか仕込みのムラサキ系グラスが大量生産できます(^^;

推測ですが、最近台湾からきているバイオレットグラスやパープルグラスは、ひょっとしたらUを持ったRr型の可能性があるのでは?と私は思っています。

以前のアクアライフに、バイオレットグラスはiiRrでムラサキになっているという記載がありましたが、私は少し疑問を持っています。これに関しては、岩崎さんからバイオレットグラスの♂を検定用に頂いているので、いずれ明らかにできるのではないかと思います。

実は、弊社でも2009年にラベンダーグラスを数ペア台湾に輸出しております。
グッピー310の佐藤さんからも、過去にムラサキ系統のパープルグラスを台湾に輸出したという話しを聞きました。
どこが最初なんていうのは、全く関心がなくてどうでもいいのですが、共通の因子の可能性もあるのでは?と検定作業を楽しんでおります。

※Uは作ったというより、発掘した因子だと思ってます。

次の機会には、ラベンダーがムラサキに見えるメカニズムの解説にチャレンジしたいと思いますが、少し中休みを下さい。

色々と準備したいものがあるので…

更新は続けるつもりなので、またどうぞ見に来て下さい♪


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[ 2013/02/22 13:00 ] グッピー | TB(0) | CM(8)

雅色

何やら何度か読み返さないと
私の脳みそはついていきません(⌒-⌒; )
かみしめ甲斐のある濃ゆい内容ですねぇ!!

[ 2013/02/23 08:00 ] [ 編集 ]

ももちぃさん、

内容は難しかったでしょうか?
遺伝的になじみのない形質というだけで、優性の形質と劣性の形質の二つがホモ化しているだけです。

例えば、ヴァイスはrrbbと2重劣性ですが、両方とも劣性形質ですよね。今回のラベンダーはiiUUとなっているだけですので、深く考えないで下さい。

多分、ややこしく感じるのは、グッピー業界で使われてきた遺伝子記号の表記の仕方にもあると思っています。

ワイルドタイプを基準に考えれば、本当はAABBBRRなんていうのは省略できるし、遺伝子記号だけみればAがアルビノの優性なのか劣性形質なのかが判断できなくなってしまいすよね。グッピーではあまり優性の形質が見られなかったので、全表記もありだったと思いますが、そろそろ整理したいと思っているので、表記の仕方は別の機会にまとめたいと思っています。ワイルドタイプを++でかけば、本当にスッキリするのですが、順序を踏まないとまた混乱する人が増えてくると思うので、これくらいにしておきます。(^_^)
[ 2013/02/25 08:58 ] [ 編集 ]

このUは?

まいど~難しい構造説明をありがとうございます。
このUなのですが俺が考えているUと同じかはわかりませんが、
Uuのヘテロ接合の場合♂個体限定だけど、
若干表現が弱いと思えませんか?
うぅ~んやっぱり文章より直しゃべりのほうが楽やねww(笑)
[ 2013/02/25 13:11 ] [ 編集 ]

まっちゃんさん、鋭い突っ込みありがとうございます。

私が確認している範囲では、ヘテロでも発現には、ほんとんど影響しません。

無視できるレベルと思っていますが、組み合わせによってはそのように見える場合もあると思います。

というのも、このムラサキを青っぽくする別の要因が存在しているからです。これはまだ研究途中なので、詳しいことはいいませんが、いずれは明らかにしたいと思っています。青っぽいレッドグラスがその一つです(爆)
 
微妙な色を追求していると、色んなことが見えてきて面白いですよ(^_^)
[ 2013/02/25 14:02 ] [ 編集 ]

う〜ん、面白いです。そして、どのグッピーも美しいです(=^ェ^=)
いま、こういう興味深い内容の記事を見させていただける機会が少なくなってしまっているので寂しかったのですが、サンセットと合わせて、テンションあげてもらいました。
ありがとうございます。
常ホモですべて揃えるための作業が非常に手間がかかることはよくわかるので、改良も含めて業務の傍らでやることは本当に大変だと思いますので、頭が下がる思いです。
でも、このようなことがきちんと出来るのは、知識と根性(笑)を兼ね備えた限られた方にしかできないことだと思いますので、なにとぞよろしくお願いします。
ちなみにY型プラチナタキシードラベンダーモザイクにはU因子は入っていると考えてよろしいでしょうか。
[ 2013/02/26 22:12 ] [ 編集 ]

よこちゃんさん、
面白がって頂きありがとうございます。

知識も根性もそんなに兼ね備えていないですよ。(^^;
ただ、好きで変態?なだけです(^_^)

Y型プラチナタキシードラベンダーモザイクですが、写真だと、あまりムラサキっぽくないですよね。これは、若魚であるのと、ムラサキを写真にそのままの状態で写すのが大変困難な為です。Uは勿論入っております。

最近の状態は、あとで写真撮って貼り付けておきますね。
[ 2013/02/27 09:13 ] [ 編集 ]

久しぶりに楽しく拝見させていただきました。
複数の遺伝子構成にもまだまだ可能性があるということですね。これが3つ4つとなるとまあ普通の人なら追っかけるのが嫌になっちゃう訳ですが、しかもそれを多品種で作っちゃうのはお世辞でなしで凄いと思います。
常優や常とXの区別はホンマにやったことある人しか大変さが解らない気がします。
書くのは簡単だけどハズレしか出なかった時の踏ん張りは並では出来ません(笑)
常のヘテロの影響なんかも実は昔っからの自分なりの課題だったりするのですが、そのへんもまたお話したいですね。
[ 2013/03/04 21:21 ] [ 編集 ]

けるこさん、コメントありがとうございます。

グッピーの可能性はとてつもないですよ。
とても、数年で分かったなんていえる魚ではないです。

この面白さを多くの人に知ってもらい、グッピーを飼う人がもっと戻ってきてくれたらと思います。

ヘテロの影響ですか?

色々とありますね~~~(^_^)

グッピーはネタに困らない魚です。沢山の人が、様々な角度でこの魚を追求してくれたら嬉しいです♪
[ 2013/03/05 09:42 ] [ 編集 ]

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